水面を気持ちよさそうにスイスイと動き回るアメンボ。アメンボはどのような生活をしている昆虫なのでしょうか。
■細い体で羽を持つ
アメンボは細くて長い脚を持っているだけでなく、体全体も大変細くできています。生まれてすぐに水面を動き回り、何とも気持ちよさそうに感じます。ところが実態はなかなか獰猛で、餌は水面に落下した他の昆虫です。水面に落ちて暴れてできた波を感知しスイスイと近ずくのです。そしてその獲物に鋭い口をブスリと差し込み、体液を吸い取っていくのです。何となくイメージが壊れてしまいますが、これが現実です。
もう一つは羽根。生まれてからずっと同じ水面で生活するわけではありません。あの細い体にしっかりと羽根をたたみ込んであり、しっかり飛ぶことができるのです。
灯火につられて飛んでくることもあります。水の上のは自由に移動していますが、陸上ではあの細長い脚が邪魔するのか、案外不器用に動きます。
■名前の由来は飴
水の上を自由に過ごしているので、アメンボというの前のアメは雨なのかもと思ってしまいます。ところが飴です。麦芽で作った水飴です。色ではなく、水飴特有の匂いがその語源なのです。小さい体なので触ってみても「そうかなあ」と感じる程度かもしれませんが独特の匂いを発しています。
匂いを発する昆虫の代表格といえば、カメムシ。実はアメンボ、このカメムシと同じ仲間です。匂いを出すだけでなく、’鋭い口器を持っているところも同じです、外側の羽根が体全体ではなく半分だけを覆う半翅目という仲間に分類されます。
■浮かぶのは表面張力
アメンボが水に浮かんでいられるのはもちろん軽い体重のおかげでもありますが、水の表面張力だと言われています。確かにアメンボが浮かんでいる様子の影を見ると、見事に丸い影が映っています。脚を水が支えてくれているのです。では、水面の表面張力を減らすとどうなるでしょう。洗剤などを水に垂らすと実験できます。いくら体重が軽いアメンボといえども、支えてもらうことはできなくなります。
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