乾燥している時には丸い大豆ですが、水を吸うと縦に長くなります。他の豆とはそのバランスがあきらかに異なるのです。
今回のイベントに向けて、実験をしてみました。実はそれをまとめて「豆の本」にまとめるはずが、残念ながら時間切れで終了してしまいましたが、6ページほどはできているのでこのあたりの話も含めてそのうち完成させたいなと思っています(きっとそうやって2020年になる予感)。
ということで、今日はそのデータを基にして作成した図のみを紹介。
今回紹介するデータは「普通の黒豆(黒大豆)」「黒千石(小粒の黒大豆)」「小豆」「緑豆」のデータです。
測定方法は簡単で、吸水前後の「縦」「横」「高さ(厚み)」をノギスで測定し、5粒の平均値を求めたものです。
それを基に、データの縮尺を生かして作図してみました。
大豆系と他の豆の膨らみ方はあきらかに違います。
(今回、このデータには厚みは反映させていません(拡大して3Dプリンタで出力したら面白そう)。
ここまではっきり他の豆と違うのは顕微鏡で観察してみないと納得できません。
ところが、吸水前の豆はあまりの硬さに雪片を作ることができず観察できませんでした。
小豆の細胞と大豆の細胞を比較すると、その差は歴然です。小豆の細胞が常識的な形(え?)なのですが、大豆のそれはあきらかに縦長です。きっとこれが乾燥時にはうまく折りたたまれているのか、押しつぶされているのかなと思います。
エンドウの種子は吸水すると球形になるので後ほどそれもチェックですね。
そしてこの写真のもう一つの情報は色でわかるように「ヨウ素デンプン反応」を確認しています。
小豆のデンプン粒(紫色の粒)と大豆のデンプン粒のサイズの違いと密度の違いがよくわかります。
大豆はヨウ素液をかけてそのまま見ていてもほとんど反応がわかりません。原因はこの密度と粒子の細かさです。
多くの植物が種子にデンプンを蓄えていますが、大豆は主にタンパク質として蓄えています。しかし、もの凄く小さな粒のデンプンがわずかに含まれていることがわかります。
参考までに、これがジャガイモのデンプン粒です。当然倍率は同じです。
植物の世界は奥が深いですよね。
ということで、明日はこんな大豆や小豆を利用して味噌作りのワークショップと発酵の科学について学び、実物豆標本作りをして行きます。
#今日は千歳空港「嵐効果」によって激混み。きっと明日もです。保安検査場での並びはまさかの1時間超えでした。明日新千歳から出る人たちはお早めの整列開始を。
自分の秋田便は搭乗口変更が二回、そして搭乗手続き間に合わなかった方達の影響で25分ほどのディレイと突然のリアル嵐の影響で、条件付きフライトでした。これ機内で書いてますが無事に戻らずに到着しますように・・・って気分です。
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