「しんかい6500」は、友人の潜水調査船で、深度6500mまで潜ることができます。
ざっくりいうと水深10mあたり水圧は約1気圧増加しますから、水深6500mなので650気圧ですね。あ、それに1気圧追加です。(正確には681気圧だそうです)。
これって極端に言えば1平方mあたり6500tもの力が加わることになりますから尋常ではありません。力の単位で書けば約65MPaです。
深海の探査がいかに大変なのかが理解できそうです。
もちろん太陽光は全く届きませんから漆黒の闇で、強力なライトで照らしたとしても船体の周囲10mほどの範囲しか明るくならないのです。
ちなみにこの「しんかい6500」を製造したのは三菱重工です。1989年に運行を開始しているのでもう23年を迎えています。日本の技術のすごさは、人身事故を起こしていないということですね。
映画TOP GUN:Maverickでも「全員生還する」事を目標にしていたMaverickと、「多少の犠牲は致し方ない」と考えていた他の人たちとの違いと同じように感じるような気がします。
宇宙空間には色々な国が到達できていますが深海にはなかなか到達できずにいます。高水圧が最大の問題です。
地球の表面の約7割が海で、その平均水深は3800mです。このような潜水艦でしか到達できないような場所が地球表面の約5割を占めていることから考えると、色々と考えさせられます。
乗員は「耐圧殻」に3名。チタン合金でできていて、殻の厚さは73.5mmだそうですから、強烈です。そして高圧に耐えうるように真球です。ここ重要。
ここまでして何を調査しているのか?というと
*地殻などのプレートの様子など地球内部の動きの調査
*深海生物の生態系の調査
*深海生物資源の利用やその保全のための調査
*海底の堆積物調査
*海底熱水系の調査
など様々です。
ちょっと気になって世界一位の潜水記録を調べてみると
第一位はイタリアのトリエステ。なんと10911m潜ったようですが、まさかの1960年。窓のクラックを発見してすぐ上がったということで、やっぱりなって気になってしまいます。
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