2022年1月29日土曜日

カニ漁からマグロ漁へ

環境問題というか、資源の問題を考えるための面白い取り組みを教えていただいてから毎年チャンスがあったらやるようにしているこの取り組み。

当初は近くのパッケージショップで購入した「カニ」の形をしたバランを使っていたのですが、そのバランも数が少なくなり、さらにカニの形のものが残念ながら簡単に入手できなくなりました。

そこで、今年度は魚の形の醤油差しを使うことにしました。冬期休業中に1000個購入してすべてにキャップを付けて準備完了。

この授業の前までに「食物連鎖や食物網」の話。海の中ではマグロがかなりの上位消費者である事などを確認。その後生物濃縮で水銀の含有濃度が高まったり、厚生労働省では妊婦さんへの注意勧告が出ている話。そして、1960年代と比較してその生息数が8割減で今や絶滅危惧種である話。そうなると人間は養殖を始めてそれもそれなりにうまくいっている話などをしてからです。

実際のマグロ漁に関しては

*各班がマグロ漁を生業とする会社である

*海に生息するマグロの数はわからないが、最大でも60匹とする

*一回の漁で最大8匹まで獲っても良い▶しかし、獲る量によって漁にかかる料金を支払う

*数が少なくならないように出航しない年があっても良い▶でも毎年会社の運営費として10万円は払う

*一年間が終わって、マグロが残っていれば、最大60匹まで復活して次の年になる

*最大10年間までのシュミレーションとする▶たとえ絶滅していてもすぐに終わることはない

という条件で開始しました。

一時間は体験としてやりましたが、どうしても「乱獲」になってうまくいかないクラスが発生します。

そして昨日本番。全クラス同じ条件でスタートし、同じ期間で終了しましたが、面白い結末へ。まず、前回早々に絶滅させて惨憺たる結果になったクラスは無事に9年間分を乗り切りました。そして、練習で圧勝したクラスは、全グループの無秩序な乱獲で早々に絶滅。それでも、前回の成功体験があるからなのか、「絶滅しているはずがない」とどんどん出漁し、壊滅的。

終わってからの反省も「いないはずがないと信じて漁に出続けてしまった」ということでした。そうなのです、例えば8匹を獲りに行って,海に5匹しかいなかった場合、5匹は獲れないので「ひょっとしたら8匹は以内にしても5匹くらい入るだろう」とか、「うちの班の分がなかっただけで他の班はきっと採れていたはず」という何の確証もない、希望的推測で漁に出続けて壊滅したのです。会社も悲惨だし、マグロも絶滅。

この悲惨な結果を目の当たりにして、結構打ちひしがれていました。

一方、大量のマグロを常時海に生息させることに成功し、どの班でももの凄く順調に漁を続けられてどのクラスよりも総漁獲高が多かったクラス。

ところが、「もういなくなったら困るからみんなで自粛しよう」とか「うちの班は今回は休漁したぞ」とか実施した9年間にわたって言い続けていた男子がいたのですが、終わってからは実情を紹介しました。実はその班、他の班への行動制限を呼びかけつつ、自分の班は毎年のように「8匹とり続ける」結果、圧倒的な漁獲高だったのです。当然「だまされた」とか「信じてたのに」という声が上がります。

なんだかこれってやっぱり社会の縮図じゃないですかね?

「コロナなんだから自粛しろと言い続け自分は盛大にパーティー」をやって叩かれているユニオンジャックの国のやつ。

「みんなで連合しよう」といいつつ、反対勢力によりそい、本来の構図をぶち壊そうとするあの連合の女。

「この経済政策がもの凄く功を奏していた!やめずに継続すべき」と今でも言い続けているあのマスクばらまきバカマリオ。

でも上の一例と下の二例の大きな違いは、「当事者」ではない一般の人たちの「民度」何だろうなと思います。後はやっぱり広報のあり方。圧倒的に「不正を暴くスタンス」をもって公開し、「そうだそうだ!」と忖度なんてしないでまっとうな批判と行動をとるかどうかなんですよね。

こういう所も考えようと思えば考えられる素晴らしい教材だなと思っています。ま、教員の政治的発言は授業中には慎むべきでしょうから自粛(?)していますが,きっと気づいてくれている人もいるはずです。

そういえば、ここに来てT自動車変なこと言い出しましたね。

新車販売から廃車までの保有期間が平均で15年超になることを取り上げ「10年になれば市場規模は年間500万台から800万台になる」と指摘。これにより自動車出荷額が年間7.2兆円増え、税収も消費税の1%分に相当する2.5兆円増える試算を示した。22年は自動車の保有サイクル短縮化に向け政策を政府と議論していくとした。

これです。ま、取り敢えず

このトヨタ、2009年から2013年までの5年間、実は国内で法人税等を払っていませんでした。2014年3月期の決算発表の際に、豊田章男社長が衝撃的な発言をしたのを覚えている方も多いかもしれません。

「一番うれしいのは納税できること。社長になってから国内では税金を払っていなかった」

こうだからね。調べたらわかりますが、なんだか色々うさんくさいんですよね。

今でも旧車の維持にはもの凄くお金がかかります。税金が強烈で。排出する二酸化炭素量は間違いなく新しい車の方が少ないでしょうからその意味は少しはわかります。

でも、すべてが電気自動車になったらどうなんでしょうね?バッテリーだけを交換して長く乗るというのは正義ではないと言うことなのでしょうか?

そういや前に書いたガソリン代も同じ。あまりにも値上がりした燃料代を緩和するのに「石油元売りに5円/Lの補助」ていうのもおかしくて、末端ユーザーにその恩恵はしっかり言っているのかちゃんと調査してるのかな?獲りあえず近隣では「4円」下がりましたけど。まあ、ガソリンスタンドに今ある燃料は5円の補助が入っているものではないからわかる面もあるのですが,なんとなく国民は舐められている気しかしないんです。


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