2011年1月11日火曜日

What can we do?(民泊最後の夜)

実験講座、学校見学、識字教室見学も終了し、夜遅くに民泊先に戻りました。
またすぐご飯を食べなさいということで準備をしてくださいました。
隣の村の高校に勉強に行っているという長女ももどってきていて、家族全員が揃っている中で、ご飯を食べることになりました。
一段高い場所に座らされ、ご飯、野菜(カレー)レモンを塩茹した物、梅干しのような物などをいただき、最後にはまたバッファローミルク。
そして、疲れただろうからもう上に上がりなさいということになりましたが、自分達の寝室に全員が集合。
面白いなと思いました。
ベッドに座り、いろいろな話をしました。
印象的だったのは”What can we do?”というフレーズが何度も出てくることです。
例えば、「カトマンズでは定期的に停電していましたが、この村では停電がないのですね?」と聞くと、電力事情に着いて説明してくれます。
ネパールは個人的な発電機を除き、水力発電でまかなわれています。しかし、電化製品はどんどん入り込むにもかかわらず、発電所の建設が間に合わず大幅に電力不足に陥っていて、計画停電が実施されているということです。
発電所はおそらくつくおうとおもえばつくること可能なのでしょうが、お金などの関係で無理なのかもしれません。
What can we do?
そして、給料です。物価の関係はもちろんあるでしょうが、教員の給料は小学校教員で月1万円程度、高校で1.6万円程度。なかなか厳しい生活だということです。
国内の失業率が6割。そして残りの4割のうちの半分がハーフタイム勤務。観光以外に外貨を稼ぐ方法が無いのだそうです。
これと言った産業がないうえに、もしあったとしても輸出するための港はありません、海がないのですから。
What can we do?
教育の問題もなかなか厄介です。小学校1年から2年になる時に進率ががくんと落ちるそうです。家の関係もあるでしょう。中には3時間も歩いで学校に通う子もいるそうですから、親が送迎できないとか、なんだかんだとかかるお金を払うことができないなどです。
What can we do?
村では本当に仕事がありません。だから、若者は街に出て行きます。それでも仕事がありませんから、中東などに出稼ぎに行って絶対的な悪条件の中で仕事をし仕送りをすることになるのだそうです。村から働き手が出ていくというのは大きな問題です。でも、豊富な作物ができるわけではない、しかも仕事があるわけでもない村に残っていてもどうしようも無いというのもまた事実なのかもしれません。
What can we do?
明日は学校がやすみなのだそうです。でも、休みは嫌いだと言っていました。することがないんだからねと。
で、なんの休みかを聞いてみると、あるカーストのお祭りのためだということなのですが、そのカースト以外の人たちにとっても休み。カーストなんか100以上に別れているのにという話でした。昨日の識字教室のカースト問題もそうですが、なんだか頭を抱えてしまうのがこのカースト問題です。
この後、かなり低いカーストと言われる人達を目にすることになるのですが、なぜ低いのかという定義なんか全くあるはずもないよなという思いを強くしました。
What can we do?
というように、様々な事が大きく立ちはだかり、ネパールという国は難しいことになっているようです。
結局、随分遅くまで話し込みました。
途中、部屋においてあったiPadで子ども達が遊んでいましたが、言語設定にネパール語が無くてショックを受けていました。きっとAppleのPCだとあるはずなのですがね。
ということで、朝になります。
いつものように温かいミルクティーをご馳走になり、写真を撮影して別れました。
本当にお世話になりました。
突然の訪問にもかかわらず、あたたかく接してくださって感謝しています。
ご飯も数食いただきました。
ネパール最後の日に教えてもらったのですが、やはり米は貴重で、子ども達が「うちにはあとどの位の食料がある」と言うのを知っているのだそうです。そんな中から分けてもらったと言うことです。今度は米を担いで上がらなきゃいけないですね。
家を出て今度は手芸教室に行くことになりました。隣の村です。
あ、他の人が泊まった家。
頭の近くをネズミが走り回ったそうです。そんな経験は日本じゃできないので、それにも興味があったなと思います。

途中で見かけたのはやはりこれ。大切なんですね、水が。

竹の樋を経由してタンクに集めるようになっています。
人気ブログランキングへ

キッティンジャー大尉、人間の最高落下速度を記録(1960年8月16日)

米空軍のジョゼフ・キッティンジャー大尉が気球による最高高度31300mからパラシュート降下し、乗物によらない人間の最高速度988km/hを記録。 アメリカ空軍のパイロット、ジョゼフ・キッティンジャー大尉はガス気球を利用して単独大西洋温暖飛行に成功するなど、様々な功績を持っている。...