香川県三豊郡仁尾町の電源開発・仁尾太陽熱試験発電所で世界初の太陽熱発電が行われました。
これは太陽電池ではなく「熱発電」ですから、日本で今盛んに設置している太陽電池発電である太陽光発電とはまったくの別物です。
1973年に起こった第一次オイルショックによって、エネルギー資源が乏しい日本として1992年まで行われたのがサンシャイン計画。日本の新エネルギーに関する技術研究は開発を主眼に4400億円を投じた長期計画です。
地熱の利用や太陽熱発電、水素エネルギーの技術開発に重点を置いていたので、この太陽熱発電は多くの期待を集めていました。
香川県の仁尾町(現在は三豊市(みとよし)仁尾町)に平面ミラーを使ったタワー集光型太陽熱発電装置と曲面・パラボラ型ミラーを使った集光型太陽熱発電装置を設置しました。太陽を自動追尾して鏡を動かして、タワーのてっぺんにある太陽炉に集光して、水蒸気を作り出してタービンを回す発電装置です。
仁尾町は日照時間の長さなどから選ばれた場所だったのですが、残念ながら想定した計画出力を大きく下回り、最大出力が2000kW程度となってしまいと、実用になる大規模な発電ができなかったため、1985年に中止されてしまいました。
ただ、ニューサンシャイン計画の成果として公開されている文書には
「1981年度にタワー集光方式、曲面集光方式共に世界に先駆け、定格出力1000kWの発電に成功。その後、世界最長期間の連続運転を達成すると共に、各種条件会における運転データを取得」と書かれています。
ん?「ニューサンシャイン計画?」ってなりますよね。「サンシャイン計画」のあとにすぐ「ニューサンシャイン計画」がスタートしていて、この発電の報告は「ニューサンシャイン計画」に書いてありました。謎です。
太陽光発電の効率がどんどん上がっていく中、日本では太陽熱発電はもう頓挫なのでしょうね?
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