今年のこの大雪は、人間の生活だけでなく、野生動物の生活にも多くの影響を与えています。空を飛ぶことができる鳥類であればきっともう少し楽に生活できるのでしょうが、草食動物たちはホントに大変そうです。
「最近増えすぎ」という指摘があるエゾシカですが、千歳市内から支笏湖方面の道路沿いには大量に顔を出してきます。道路からの飛び出しが恐ろしい感じなのですが、よく見れば本当に悲惨そうなのです。
こんな感じで下草が出てきてはいるのですが、残念ながらまだまだ地表は凍っているでしょうから必然的に食べられるのは「樹皮」なのです。
こうなると食べられる側の「樹木」もたまったじゃありませんよね。若くて細いものだと、表皮をこれだけ剥がされると色々と影響がありそうです。
実際、酷いところを見てみるとこんな感じで、もう届く範囲は徹底的に食い尽くされている感じです。
ここでも、この樹林帯の奥にシカのまなざしを感じますよね。こんな感じで、この辺一帯の樹木の表皮は囓り取られていました。
少しでも早く雪解けが進んで、シカも樹木も健全に育って欲しいなと思います。このまま苫小牧方面に抜けてみましたが、途中も大量のエゾシカの姿でした。現実は厳しそうですね。
でも、強風の後を見てみると、こうやってしっかり種子散布の後も観察できます。この写真を撮った周辺には何の樹木もないのですが、こうやってどこからともなく種子が飛んできています。これはこれでまた凄いことだなと思っていますが、もしこの種子がせっかく芽生えたとしても、多くの場合は「樹」になることはなく、人間の都合で草刈りなどでバッサリ切り取られて終了という感じでしょうね…。なんか人間って何なのかなという気になってしまいます。
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