2011年2月22日火曜日

空から見る流水のはたらき

 小学5年生の理科で、「流れる水のはたらき」と
いう単元があります。雨水や雪解け水などが川をつ
くり、傾斜にそって流れるとき、浸食・運搬・堆積
というさまざまな作用をしているということを学習
する単元です。
 どの流域でどの作用が最も活発に起こるかという
ことは難しい問題です。それは、場所によって地質
が異なり、水の流量がいつも変化しているからです。
 飛行機から外を見ると、流水によって作られた様
々な地形がみられます。日本の川は急峻で、他の国
の川と比べて「滝のように流れる」と表現されるこ
ともあるほどです。ですから、山は深く鋭く削られ
ているのです。

 写真はロシアのゴビ川周辺の川です。白く見え
ている部分が流水です。このあたりは傾斜の小さな
土地で、ゆったりとした流れで土砂の運搬や堆積作
用がおこなわれています。カーブした川の内側に大
量の土砂が堆積している様子がわかります。カ
ーブの外側は浸食され、内側に堆積するので、この
カーブはどんどん強くなっていくことになります。
現在はGoogleマップなどでこのような地形を見るこ
ともできますが、飛行機の窓から直接自分の目で見
るとその感動も格別です。機会があったら是非機外
に目を向けてみてはいかがでしょうか。
 台風などで突然川の水量が増えた場合、川は氾濫
します。水は傾斜に沿って直線的に流れるのが最も
短距離になるからです。去年(2009年)の10
月に大きな台風17号が台湾を襲いました。道路は
寸断され、多くの家も流されるという惨状がTVなど
でも報道されましたから、映像を見た方も多いかも
しれません。
 それを上から見るとどうなっているのでしょうか。
氾濫した数日後に偶然その上空を通過しました。

大変なことになっているのを知らずに飛行機になりま
したから、機外の様子には衝撃を受けました。川が
氾濫し、大量の土砂が流域に取り残されているのが
わかります。そして、流量が減った川幅は以前のよ
うに収束していきます。現在のように人間の手が加
えられない場合、今まで湾曲していた部分は、堆積
した土砂などで遮られ、本流から外れてしまうこと
になります。

すると、今までの湾曲部は写真のような三日月湖と
して残ります。三日月湖は北海道の石狩平野に今で
もたくさん見られます。写真1のロシアの川の周辺
にもおなじように三日月湖が見られます。突然の増
水がない場合でも、カーブの外側が浸食され、湾曲
が強まりやがてつながってしまうこともあるからです。
 雨降りのあと、地面が出ている場所をよく観察す
ると、極小規模ではありますが、このような地形の
ミニチュア版が色々なところに見られます。自分の
足下に目を向けると新しい世界が広がっているので
すね。
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さ、再開しました。一応出すものは出したんで・・・
でも、まだあるんだな

キッティンジャー大尉、人間の最高落下速度を記録(1960年8月16日)

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