カイコを飼っていました。
随分しんでしまって、がっかりしていたのですが、産卵してくれたので、あとは次世代に繋げればOKということになります。
繭から出てくると、メスは性誘因腺からフェロモンを出してオスを誘います。
写真の黄色い部分がその腺です。
身体の割には大きな腺です。
そしてオスはその情報を触角で捕らえ、2本を上手く使って方向を確定し出来るだけ早く交尾しようとします。
コンチュウたちは子孫繁栄を最優先しますから、自分の精子をいかに早くメスに受け入れてもらえるかが重要なのです。
オスはメスと交尾するとき、簡単に外れないような器官を持っています。
拡大してみるとこんな感じで、フック状になっているわけです。
長い尖ったフック部分が補握器、その上にある太めのフックが鈎器です。
このフック状のもので結合していますから、人為的にはずすにはひねってやらなければいけないのです。すごいしくみです。
結合すると本当に長時間続きますが、精子の移動は一時間もあれば十分なそうで、人為的にはずしても問題はないのです。
頭部を拡大してみるとこんな感じです。
なかなかかわいい顔ですよね。
立派な触角があります。
そうそう、こちらに色々なコンチュウの頭部がたくさん出ています。それそれ特徴がありますね。
交尾する前から、産卵してしまうものもあります。
これは繭からでて、交尾前に産卵してしまったタマゴです。
今回は、曜日の関係で、すべてバラバラにしておいたので、こうなってしまったのでしょう。
繭を分解すると、「幼虫→蛹」という抜け殻と「蛹→成虫」の抜け殻が入っています。
蛹の抜け殻は縮んでいませんから、気門の跡がよくわかります。
白い糸のような物が、気門の痕跡です。
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2008年10月31日金曜日
カイコの繁殖
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