2011年2月28日月曜日

メスシリンダーに虹色を

 酸性の水溶液には酸性の性質を示す水素イオン(H+)が、アルカリ性の水溶液にはアルカリ性の性質を示す水酸化物イオン(OH-)が含まれています。これらのイオンが、リトマス紙やBTB溶液の色を変化させる元になっています。
酸性水溶液とアルカリ性水溶液を混合すると、水溶液中の水素イオンと水酸化物イオンが結びついて水が、酸性水溶液の陰イオンとアルカリ性水溶液の陽イオンが結びついて
「塩(えん)」ができます。このことを中和と呼んでいます。水溶液は中性になります。
 塩酸と水酸化ナトリウムという誰でも知っているような危険な薬品同士の中和では、水と塩化ナトリウムができます。つまり食塩水になるのです。
 中和によって水が生成するというのを目で確かめることはできるでしょうか。写真
は純粋な酢酸(氷酢酸)です。その中に無水硫酸銅という白色粉末を入れます。

白色の無水硫酸銅は、水分があるとそれを取り込み、きれいな水色になります。
その性質を利用すると、酢酸を中和したときにできる水を、確認できそうです。酢酸の中に水酸化ナトリウムを入れると写真のようになります。
水酸化ナトリウムが酢酸と反応し、中和が起こって水が生成し、無水硫酸銅が水色に変化してきているのがわかります。この反応では酢酸ナトリウムという塩が生成します。


最後の写真は、アルカリ性から中性、そして酸性へと変化する水溶液の様子をムラサキ
キャベツから抽出した色素を指示薬として観察したものです。炭酸ナトリウムというアルカリ性を示す物質に、ムラサキキャベツ抽出液を入れ、そこに酸性の塩酸を入れていきます。すると境界では中和が起こり、アルカリ性側、酸性側それぞれが、上下端それぞれをピークにしてだんだん中性に近づいてきている様子がわかります。
 この二つの物質を混合すると、二酸化炭素が発生します。徐々に反応して、その気泡
が上にあがっている様子も見られます。
#RikaTanに載せた記事より
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